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◆2011年末に台湾で出版『在台湾、遇見一百分的感動』(夏日出版) これまでの取材経験などをまとめた一冊です。 おかげさまで発売10日で増刷が決まりました。 日本国内での通信販売も始めましたので、 ご興味のある方は詳しくはここをご覧ください。 ◆友人ブログ&気になるブログ 台灣旅遊手冊 かめのこだより 流星花園のロケ地と台湾旅行 幣舞橋から流星をみよう 中国 台湾 現採後記 YALIN note カテゴリ
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蒸し暑い毎日が続く台湾ですが、この時期の楽しみは何と言ってもトロピカルフルーツ。果物屋にはライチ、パパイヤ、マンゴーが山積みとなっています。中でも、赤い外皮が美しい愛文芒果(アップルマンゴー)は、すっきりとした甘さでやみつきになる美味しさです。 この愛文芒果の一大産地は台南県玉井郷。ここは「マンゴーの故郷」と呼ばれ、この時期に訪れると、たわわに実ったマンゴー畑を眺められます。以前取材で訪れた際には、台湾で初めて愛文芒果の栽培に成功したという人物に出会うことができました。日焼けした顔に穏やかな笑みを浮かべた鄭罕池氏(76歳)。彼は地元で「愛文芒果の父」として慕われています。 愛文芒果は台湾土着の品種ではなく、1954年にアメリカのフロリダ州からもたらされたものです。当時農業普及員であった知り合いの李さんによると、普及のために何軒もの農家を回っても断られ、唯一新品種に興味を示してくれたのが鄭さんだったと言います。鄭さんの暮らす集落は、玉井の中でもとりわけ痩せた土地で、この新しい果実に人生を賭けていました。しかしながら一年目は霜の被害を受けて失敗、約3年をかけて赤い実を結ばせました。ところが苦難はそこでは終わらず、今度はいかに販売していくかという問題に直面。鄭さんは奥さんとともに各地を奔走しましたが、初めて見るフルーツに好奇心を示す人はいても、購入してくれることは皆無に近かったと言います。その後、友人の助けを得て、やっとのことで台北の中央市場に並べることに成功しました。 今では数ある品種の中でも最も多く栽培され、誰もが愛してやまない愛文芒果ですが、その裏には想像もつかないほどの苦労が隠されていたのです。鄭さんたちのマンゴーに賭けた情熱。それを思いながら食べると、より一層美味しく感じられます。
by ladymtaiwan64
| 2007-06-05 20:54
| 台湾南部
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